老人の町(自作の童話)

童話というにはあまりにも短すぎるけど。
短編ともいえない。
自分では童話を書いた気持ちでいるので、分類は童話ということで(笑)






   ☆老人の町


この町には老人しか住んでいない。
みな、あかざの杖を持ち、海辺や公園を散歩する。

来る日も来る日も何もせず、寒い日は暖炉の前で居眠りし、風の気持ちいい日は、木陰のベンチで居眠りする。

老人たちは、挨拶以外言葉はなく、目が合えば微笑むだけ。言葉など、とうの昔に忘れてしまったかのように、ただ無言で日がな過ごしている。

太陽が昇ると同時に起き、陽が沈むと同時に深い眠りに入る。

夢や希望は?
情熱や欲望は?

この町の老人には何も必要ない。
夢も希望もすべては昔。

情熱や欲望もすでに消えた。
静かな死をのぞむ者だけがこの町にやってくる。

眠るような安らかな死を待っているのだ。






本当に短いけど。
発想は「あかざの杖」。
たまたま辞書で発見したこの言葉になんとなく書いてみたもの。

あかざの杖というのはあかざの茎を乾燥させて作った杖のことで、多くは老人が使用している。

なんとなく静かで、眠るようなどこか幻想的で、どこか退廃的な想像して書いてみました。






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2020/12/30(水) | 自作の童話~童屋敷👧 | トラックバック(-) | コメント(0)

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